デカフェ（カフェインレス）コーヒーは、コーヒーに含まれるカフェインを様々な方法で除去したものです。
カフェインが気になる方にとって画期的なコーヒーです。
しかしながらカフェインの抽出方法などが、まだまだ広く知られていない為、安全性や体への影響が気になってなかなか手が出せずにいるという方もいらっしゃいますよね。
特に妊娠中や授乳中のママにとっては子供への影響を考えるととても重要な問題です。
そこで、カフェインレスコーヒーの抽出方法とそれぞれのメリットやデメリットや体にとって安全なものの選び方を調べてみました！
水抽出法のメリットとデメリット
水抽出法とはスイス式水抽出法(スイスウォーター)とも呼ばれている、主に水を使ってカフェインを除去する方法です。
具体的には、水と有機溶剤や微粒子フィルターを組み合わせてカフェインを除去します。
工程としてはまず、生豆を水につけてカフェインを抽出します。
そしてこの抽出液から有機溶剤もしくはフィルターを使って、カフェインだけを抽出して除去します。
そして最後に抽出液を生豆に戻せば(浸せば)完成です。
水抽出法は有機溶剤を使った場合でも、生豆に直接溶剤が触れないので溶剤抽出法に比べて安全性も高いと言われています。
またカフェイン以外の成分を生豆に戻すので、成分の損失が少ないこともメリットとして挙げられます。
コストもあまりかからないので、価格もそれほど高くありません。
使い続けることを考えるとこの点も重要ですよね。
その反面、どうしても水を使うことで、水っぽい味、味が薄いと感じてしまうこともあるそうです。
ですがこれは個人差が大きく、あまり気にならないという意見も多く聞かれます。
溶媒抽出法のメリットとデメリット
溶媒抽出とは有機溶剤であるジクロロメタン(塩化メチレン)を使用し、カフェインを除去する方法です。
メリットとしては、最も味が変わらない除去法であることが挙げられます。
ところでこのジクロロメタンって聞いたことはありますか？
あまり馴染みのない薬品ですよね。
ジクロロメタンとは金属機械の油脂を洗浄する目的で使用される薬品です。
人間への発がん性は確認されていませんが、動物への発がん性は確認されているようです。
ですから安全な商品をお探しの場合はあまりオススメできません。
なんだか突然カフェインレスコーヒーが危険なものに感じてしまうかもしれませんが、それほど心配しなくても大丈夫です。
実は2017年現在、日本ではこの薬品は認可されていないのです。
ですから日本のメーカーの商品を選べば問題はないでしょう。
ただし海外では溶媒抽出法がメジャーですので、海外の商品を選ぶときは表示を確認するか、お店の人に聞いてから購入した方が安心ですね。
超臨界二酸化炭素抽出法のメリットとデメリット
超臨界二酸化炭素抽出とは、二酸化炭素を超臨界流体(気体でも液体でもない状態で、二つ良いとこ取りの状態)にしたものを使って、カフェインを抽出する方法です。
クロロゲン酸類というコーヒーの成分をあまり損なわずにカフェインだけを抽出することができるので、味や香りに変化が出にくいというメリットがあります。
また、使用するものが二酸化炭素なので安全性の面から言っても最も安全な抽出方法と言えるでしょう。
しかしその反面、コストが高いので価格が高くなってしまうことがデメリットです。
価格よりも体への影響を考えている方には超臨界二酸化炭素抽出法のコーヒーがオススメです。
コーヒーメーカーとして有名なスターバックスコーヒーやUCCなどでもこの抽出法が使われています。
ネットだけでなく、店頭でも手に入るので気軽に始められますね。
液体二酸化炭素抽出法のメリットとデメリット
液体二酸化炭素抽出法とは比較的新しい抽出方法です。
これは水蒸気によって水分を含ませた生豆を液体二酸化炭素につけてカフェインを除去する方法です。
この生豆から水分を吸いだし、約10パーセントの水分値を目安に乾燥させます。
すると、カフェイン残存率0.1パーセントの生豆が完成します。
これも超臨界二酸化炭素抽出と同様に安全性が高いので、体への影響が気になる方にとってはオススメすることができます！
またこの抽出法はこれまでの抽出法以上に味や香りを損ないにくいことで、コーヒー好きの方に注目されています。
その反面やはりコストがかかり、価格に影響があることや抽出までに時間がかかることがデメリットとして挙げられます。
またこちらはあまり店頭に置いてあるカフェインレスコーヒーの抽出方法として使用されていません。
主にネットなどの通販に取り扱いがあるので、気になる方は検索してみてください。
安全なカフェインレスコーヒーを楽しもう！
カフェインレスコーヒーを生活に取り入れてみようと思った時、やはり気になるのはその安全性ですよね。
特に妊娠中や授乳中のママにとって、子供にも安全なコーヒーを選びたいと思う気持ちは当然ですよね。
やみくもにカフェインレスコーヒーは危険！
と判断して、コーヒーを飲みたいのを我慢するよりも、知識を持って正しく付き合っていくのも方法のひとつです。
体に安全なカフェインレスコーヒーで楽しいコーヒータイムを過ごしてみてはいかがでしょうか？
